他人に贈呈する品物の謙遜した呼び方である。粗末な品物という意味で用いられることもある。
【贈呈する品物を粗末な品として謙遜する呼び方】
差し上げるお相手を立て、「あなたのような立派な方には粗末すぎる品ですが」と謙遜する意味を含んだ呼び方です。粗品の本来の意味は「粗末な品」という意味で用いられることもある。
【商用目的での宣伝やお礼に使われることが多い】
商業的な宣伝活動の一つとして、来店記念や商品の購入、契約をした際のお礼として贈呈される品物のことを指す場合もあり、日常的には主に商用目的におけるお礼品として解釈されている。
【個人では引っ越しなどのご挨拶やお礼の品として】
個人で「粗品」渡す場面としては、新居に引っ越す際に、ご近所さんへのお礼や挨拶、家屋などの工事に際する近隣への挨拶回りなどです。お返しなしという意味で、贈呈したときに相手に気をつかわせないようなプチギフト。
【粗品はもらって困らない消耗品を選ぶのがグッド】
お礼の粗品を選ぶとき、もらって困らない日用品を選ぶのが一般的です。日用品といわれる中でも消耗品等それほど高価ではないプチギフト的な物が主であり、一種の挨拶的な意味あいで贈られるものである。粗品は、人によってそれぞれ配り分けることはなく、同じ品をまとめて購入して多数の人に配る品を用意します。そこで、タオルやボールペン、また食品としてはお菓子等、すでに持っていてたり、家庭にいくつあっても困らない消耗品等が定番です。ご近所へのお礼挨拶回りなどでは、地域指定ごみ袋やラップやジップ袋等、生活に即した日用品が選ばれたりもします。
【その他粗品の渡す際の注意事項として】
引越しのお礼ご挨拶、新築・改築工事のご挨拶などで差し上げる粗品は、「火(火)を連想させるものを避ける」ようにします。ライターなど直接火を扱うようなグッズはもちろん、赤いアイテムも良くないと言われますので注意をしなければいけません。
【引っ越しのご挨拶でご近状さん宛に粗品を用いる】
近頃は、ご近所さん同士の付き合いが減っている傾向にあるようですが、引っ越しするときに旧居でお世話になったご近所さんにお礼の粗品を渡す風習があります。また、引っ越しで新居に行った先でも、同じようにご近所さんに挨拶回りをするケースがあります。良好なご近所付き合いは今後の暮らしやすさに直結することで、事前にお互いを知ることによって避けられるトラブルもあるので挨拶はとても大切です。挨拶に出向く際、手ぶらで行くのはちょっと気が引けることもあると思います。そんなときはちょっとした粗品を用意して持参することで、気兼ねなく相手のお宅に伺うことができるはずです。気遣いが感じられるプチギフトで、きっと第一印象も良いでしょうし、お互い良好な関係へと向かうことができるはずです。粗品は手渡しが基本ですが、渡す時はちゃんと気持ちを込めて「つまらないものですが」「よろしくお願いします」という言葉を添えるとよいです。きっと相手に良い印象を与えることができるでしょう。
【感謝の気持ちを伝えたい時や商業目的として粗品を用いる】
お店のオープン時やイベント開催などで、お客さんに対してお礼の粗品を渡すケースがあります。来客した人にお礼の粗品を渡すことで会話をするきっかけが生まれたり、感謝の気持ちを伝えることもできます。また、お礼の粗品を渡すことで親近感を持っていただくこともできます。名入りの粗品であれば、名前や会社名を覚えてもらうこともでき、次の仕事や利益の向上につながる可能性も生まれるでしょう。さらに、ここでしか手に入らないオリジナルの限定品を渡すことで、付加価値が生まれ、その粗品目当てに足を運んだり注目してくれるファンもつくはずです。
大切な挨拶のときの”表書き”は「粗品」と書いても失礼でない?
「粗品」とは「粗末なものですが」という意味のへりくだった気持ちをあらわします。商用目的で品物を配るときは「粗品」を使うのが一般的です。その際、水引は紅白5本蝶結びとなります。ただ、大切なあいさつのときの”表書き”には、「粗品」よりも「御挨拶」「松の葉」などのほうがよいでしょう。ちょっとした贈り物では「心ばかり」「御伺い」などを使い、ちょっとしたおわびの贈り物には「祖品」を使います。以下、のしの種類と意味を紹介します。
粗品 |
目上の方へのささやかな品物を贈るとき、商用目的で品物を配るとき |
松の葉 |
松の葉に包むほど僅かであるということで、「ほんの手土産」という意味 |
まつのは |
女性の場合、目下の方への贈り物に使用 |
御伺い |
目上の方を訪問する際の手土産に使用 |
寸志 |
目下の方へ金品を贈る場合に使われるが、目下といっても年齢ではなく、 |
上 |
基本的には目上または神仏・先祖に対するときに使用 |
贈呈・贈 |
慶弔、お見舞い以外で会社や団体などに品物を贈る場合に使用 |
心ばかり |
「ちょっとしたものですがどうぞ」という気持ちで品物を贈る場合 |
謹呈(きんてい) |
「謹んで差し上げます」という気持ちで品物を贈る場合 |
粗品は、相手にお返しの気を遣わせない価格帯、いわゆるプチギフト的なものを意識しながら、実用的な品を選ぶことが望ましいです。相手に喜んでもらうために用意する粗品ですが、何でもよいと言う訳ではなく、高価なものであれば逆に相手に気を遣わせてしまうことも考えられます。安っぽく見えず、かつ、お返しを考えなくて済むような価格帯の品を選ぶのが理想的といえます。それを考慮して、一般的にはプチギフトとして500円〜1,000円が相場となっているようです。 少し安いという印象を受けるかもしれませんが、あくまでも気持ちを込めて渡すことが一番大切なことで、あまり目立ち過ぎないことも重要なポイントです。渡す相手にとって、少し物足りないと感じるプチギフト程度の方が、気さくに感じてもらえるといったメリットも伴うかもしれませんね。以上の説明を参考に、粗品を選んでいただけたらよいのではないでしょうか。
ちょっとしたお礼や粗品は、やはり日用品が無難でしょう。日用品は消耗品なので、すでに相手が持っている場合でも、「もらって困る」ということはなさそうです。ボールペンやタオル、洗剤やお菓子等様々なものが定番となっているようですが、日用品はそれぞれの好みがあってメーカーにこだわる人も多いでしょうし、お菓子も好き嫌いが分かれてしまいます。もらってうれしいものとして、今回おすすめするのは「お米」です。お米は保存期間も長いですし、食べ比べをする商品としては人気のジャンルです。各家庭で常に気に入って食べているお米であっても、色々な産地やブラント米を一度試してみたい!という好奇心は誰も持っているはずです。とくにブランド米といわれるものは高価格帯のものが多く、気軽に購入して家庭で試すといったことが難しいことです。粗品やお礼品として、お米のプチギフトを受け取れば、お相手の方にもきっと喜んでいただけるばことでしょう。